Ligo(ライゴ)が観測した「重力波」って何? アインシュタインの予言 [ニュース]
11日に、アメリカの重力波研究チームLigo(ライゴ)が、重力波を観測するのに成功したと発表しました。
世界初の快挙だそうです。
実は、今年の1月にサイエンス系のツイッターで噂が出ました。
アリゾナ州立大学の物理学者、ローレンス・クラウス氏が「LIGOで重力波を検出したらしい。」と、ツイッターでもらしたのです。
その噂もあって、どうやら発表は近いぞ…と科学者やサイエンス系の人たちは待っていた感があったみたいです。
私は、サイエンス系ではないので、少し調べてみました。
「重力波とは宇宙を構成する物質の振動です。
超新星爆発やブラックホールの合体といった巨大な事象によって起こる、『時空の波』です。
空の上の星も、地球も、人間も、それらを構成する原子は、その時空の波によって、いつもほんのちょっとだけ揺れているのだそうです。」
「その「ほんのちょっと」とは、本当にわずかな動きです。
重力波を作り出すエネルギーは巨大であっても、時空の波は信じられないほどかすかなんです。
重力波が地球に届く頃には、原子の10億分の1くらいの揺れになっていると推定されています。」
【GIZMODOより要約】
アルベルト・アインシュタイン研究所が行ったブラックホール合体のシミュレーション。(Image Credit: Werner Benger / Wikimedia)
時空の波って…SFがちゃちに感じるようなえらい話ですね。
時空を研究する学問がリアルに存在しているのですね。
で、それって検出するのが、めちゃくちゃ難しいらしいです。
物質は、いろんなものの影響で振動しているので、それらができるだけない状態にして計測するのだそうです。
んん?? そんなん、できるんか???
できるみたいです。
観測したLIGO(ライゴ)は、(Laser Interferometer Gravitational Wave Observatory、レーザー干渉計重力波観測所)というプロジェクトです。
マサチューセッツ工科大学やカリフォルニア工科大学など米国の大学が共同運営しています。
昨年秋に以前のものより、3倍検出感度の高いAdvanced LIGOへとアップグレードしていました。
で、今回の初観測となったわけです。
発見ではない…というのは、アインシュタインはその存在を1915年に一般相対性理論の中で予言していたそうです。
驚くことばかりです。凡人には。
さっきも言ったように、地球上には振動要素がたくさんあるので、宇宙で重力波をはかろうという計画も進行中だそうです。
調べてみたら、昨年12月に打ち上げられていました。LISAパスファインダーというのだそうです。
2015年12月、打ち上げを待つLISA Pathfinder(via ESA)
でも、そこまでして重力波を検出する意義は何なんでしょうか?
アインシュタインの一般相対性理論の大きな裏付けになるから?
いやいや、重力波によって観測できる宇宙の現象があるんです。
「LISAパスファインダーの研究者、ビル・ウェバー氏は、
重力波はブラックホールなどの「暗い宇宙」を深く知るためのもっとも直接的な方法
だと言っています。
ブラックホールや中性子星、光を出さない物体を地球から観測することは、非常に難しいです。
でも重力波はそういった物体を透過してくるので、それを通じて観測が可能になります。
重力波を通じて暗い宇宙を見ることで、夢見ることもなかった宇宙の不思議を発見できるかもしれないのです。」
「また、巨大な物質同士が光速に近い速度で動きまわるとき、重力がどう動いているのか、我々には知らないことがたくさんあるのです。」
【GIZMODOより要約】
昨年、ノーベル物理学賞を受賞した東京大宇宙線研究所長の梶田隆章(かじた・たかあき)さんの言葉で印象深かったものがあります。
「何かがすぐに役立つものではなくて、人類の知の地平線を拡大するような研究を、研究者個人の好奇心に従ってやっている分野」だと。
今回もまさにそんな仕事だと思いました。
私には到底できないけど、知の地平線を拡大させていってほしいと思います。
そういう人たちがいるということだけで、爽快な気分になります。
だから、サイエンス系のニュース好きなんだなあ。きっと。
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実は、今年の1月にサイエンス系のツイッターで噂が出ました。
アリゾナ州立大学の物理学者、ローレンス・クラウス氏が「LIGOで重力波を検出したらしい。」と、ツイッターでもらしたのです。
その噂もあって、どうやら発表は近いぞ…と科学者やサイエンス系の人たちは待っていた感があったみたいです。
私は、サイエンス系ではないので、少し調べてみました。
「重力波」とは何なの?
「重力波とは宇宙を構成する物質の振動です。
超新星爆発やブラックホールの合体といった巨大な事象によって起こる、『時空の波』です。
空の上の星も、地球も、人間も、それらを構成する原子は、その時空の波によって、いつもほんのちょっとだけ揺れているのだそうです。」
「その「ほんのちょっと」とは、本当にわずかな動きです。
重力波を作り出すエネルギーは巨大であっても、時空の波は信じられないほどかすかなんです。
重力波が地球に届く頃には、原子の10億分の1くらいの揺れになっていると推定されています。」
【GIZMODOより要約】
アルベルト・アインシュタイン研究所が行ったブラックホール合体のシミュレーション。(Image Credit: Werner Benger / Wikimedia)
時空の波って…SFがちゃちに感じるようなえらい話ですね。
時空を研究する学問がリアルに存在しているのですね。
で、それって検出するのが、めちゃくちゃ難しいらしいです。
物質は、いろんなものの影響で振動しているので、それらができるだけない状態にして計測するのだそうです。
んん?? そんなん、できるんか???
できるみたいです。
重力波を観測する
観測したLIGO(ライゴ)は、(Laser Interferometer Gravitational Wave Observatory、レーザー干渉計重力波観測所)というプロジェクトです。
マサチューセッツ工科大学やカリフォルニア工科大学など米国の大学が共同運営しています。
昨年秋に以前のものより、3倍検出感度の高いAdvanced LIGOへとアップグレードしていました。
で、今回の初観測となったわけです。
発見ではない…というのは、アインシュタインはその存在を1915年に一般相対性理論の中で予言していたそうです。
驚くことばかりです。凡人には。
さっきも言ったように、地球上には振動要素がたくさんあるので、宇宙で重力波をはかろうという計画も進行中だそうです。
調べてみたら、昨年12月に打ち上げられていました。LISAパスファインダーというのだそうです。
2015年12月、打ち上げを待つLISA Pathfinder(via ESA)
重力波を検出する意義
でも、そこまでして重力波を検出する意義は何なんでしょうか?
アインシュタインの一般相対性理論の大きな裏付けになるから?
いやいや、重力波によって観測できる宇宙の現象があるんです。
「LISAパスファインダーの研究者、ビル・ウェバー氏は、
重力波はブラックホールなどの「暗い宇宙」を深く知るためのもっとも直接的な方法
だと言っています。
ブラックホールや中性子星、光を出さない物体を地球から観測することは、非常に難しいです。
でも重力波はそういった物体を透過してくるので、それを通じて観測が可能になります。
重力波を通じて暗い宇宙を見ることで、夢見ることもなかった宇宙の不思議を発見できるかもしれないのです。」
「また、巨大な物質同士が光速に近い速度で動きまわるとき、重力がどう動いているのか、我々には知らないことがたくさんあるのです。」
【GIZMODOより要約】
人類の知の地平線を拡大するような研究
昨年、ノーベル物理学賞を受賞した東京大宇宙線研究所長の梶田隆章(かじた・たかあき)さんの言葉で印象深かったものがあります。
「何かがすぐに役立つものではなくて、人類の知の地平線を拡大するような研究を、研究者個人の好奇心に従ってやっている分野」だと。
今回もまさにそんな仕事だと思いました。
私には到底できないけど、知の地平線を拡大させていってほしいと思います。
そういう人たちがいるということだけで、爽快な気分になります。
だから、サイエンス系のニュース好きなんだなあ。きっと。
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タグ:重力波
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